なぜFXをやるのでしょうか。それは「手持ち資金を増やしたいから」にほかなりません。

しかしながら現実には、FXトレードを行えば行うほど資金が目減りしていくことはよくあります。

簡単に稼げるイメージのあるFXですが、実は各証券会社で発表している統計では、負けている人のほうが圧倒的に多いのです。

ではFXで勝つためにはどのようなことを行えばよいのでしょうか。

こちらではFXで勝ちたいと願う人に向けてFXで勝つための重要なポイントをご紹介いたします。

FXで勝ちたい!メンタルの落とし穴

FXではまずメンタル面を鍛えることが重要だとよく言われます。

スキャルピングなどの短い時間足を使用し、何回もFXトレードを行う場合には、メンタルの重要性が特によく説かれます。

それは一体なぜなのでしょうか。

確かにFXではメンタルを鍛えることは重要ではありますが、それだけでは超えられない壁があることも理解しておきましょう。

FXではなぜメンタルが重要なのか

FXでメンタル面が重要だとよく言われる理由は、FXトレードをギャンブルにしないためです。

ルールや規律守ったトレードを行うことで、ハイレバレッジを利用してのギャンブルトレードをなくし、資金管理を守ったトレードが行えるようになります。

FXはギャンブルではないのか

「FXはギャンブルなのか、投資なのか」はよく議論されます。結論から申しますとギャンブルではなく投資、または投機と言えます。

その根拠としてFXには「胴元が存在しない」からです。胴元とはその賭博の親元のことで主催者を指します。

パチンコや競馬、宝くじは胴元が存在するため、ギャンブルであることは明白ですが、FXには胴元が存在しません。そのためれっきとした投資、または投機と言えます。

FX会社は「胴元」ではない

引用:外為どっとコム FXを「投資?ギャンブル?」と比べること自体がナンセンス

しかしながら一部にはパチンコや競馬でも、資金管理を守って安定的に利益を出せている人はいます。

このような人たちは、規律やルールが自分の中に存在していて、それを自分に課して実行している可能性があります。

極論ですが、本人が投資行動として成り立たせていれば、もはやパチンコや競馬もギャンブルと呼ぶにふさわしくなく、投資や投機と言える範疇にあります。

詰まるところFXをギャンブルにするかしないかは、本人のやり方次第と言えるのです。

スキャルピングでは特にメンタルが重要と言われる理由

特にスキャルピングでは短時間に何回もFXトレードを行うことで、次第に集中力が低下しストレスが溜まっていきます。

それでも画面を凝視し続け、エントリーチャンスをうかがい続けなければなりません。

その結果、判断力の低下などにつながり、負け続けた場合は正常な判断もできなくなります。

そしてハイレバレッジでのリベンジトレードへとつながります。

このような理由から、ルールや規律を守ったトレードが長時間実行できるように、メンタルを鍛える必要があるのです。

スポーツ選手の精神論と似ている

FXでのメンタル面を説くときに、よく引き合いに出されるのがスポーツ選手の精神論です。

FXトレードも勝ち続けるためには、野球選手のように規律を守って練習を重ね、素振りのフォームを固めて何回も本番で実践を繰り返していく、と表現されます。

言わば自分で決定したマイルールを守り、FXトレード手法を使いこなせるよう自分の中に落とし込み、実践をくり返しながら相場に慣れていく、ということです。

確かに共通点や似ている部分はあります。

しかしながらFXトレードをはじめ株式や先物、仮想通貨などお金がからむ「取引」においては、スポーツ選手の精神論では克服できない要素もあります。

メンタルが強靭と言われている人でさえ、お金が絡むとまるでダメになってしまうある要素。

それが「損切り」です。

FXで勝ちたい!損切りの克服が重要なわけ

スポーツ選手の精神論だけでは、メンタル面が克服できない理由として挙げられるのが「損切り」です。

言わば「損失への恐怖」「損失確定のダメージ」はメンタルが強靭というだけでは克服が難しいのです。

これはプロスペクト理論を知ることにより理解ができます。

プロスペクト理論とは?

プロスペクト理論は以下のように定義されています。

投資家は収益よりも損失の方に敏感に反応し、収益が出ている場合は損失回避的な利益確定に走りやすい。一方、損失が出ている場合はそれを取り戻そうとしてより大きなリスクを取るような投資判断を行いやすいとされる。

引用:野村證券

つまり利益が乗っているときは、その利益を逃がすまいとすぐに利益確定をしたがり、損失になっているときは損失を確定したくないので、値が戻ってくるまで先送りにすることです。

損切りはある意味人間の本能とは逆のことをするため、なかなか克服することができません。

FXで勝つためにはプロスペクト理論に逆らった行動を取る必要がある

プロスペクト理論で明らかになっている人間の投資行動は「利益確定は素早く、損失は先延ばし」です。

これはいわゆる「コツコツドカン」と言われるものです。

目の前に出ている細かい利益をコツコツと何回か取って、損失を先延ばしにすることにより一回でドカンと大きく負けます。

結果それまでの利益を一回の負けで吹き飛ばし、更にマイナスとなります。

つまりFXで勝つためには、「損失確定は浅く、利益は伸ばす」というプロスペクト理論とは逆の投資行動を取る必要があるのです。

FXで勝ちたい!ルールや規律を守る重要性

ルールや規律とひとことで言いましても、とても細かく分けることができます。

  • FXトレード手法に関するルール
  • 資金管理やリスクに関するルール
  • FXをルーティンワークにするための生活スタイルに関するルール
  • FXトレードを行う上で自分を戒めるためのルール

などなど

FXではこれらマイルールをつくることこそが、長期安定運用への第一歩なのです。

FXで勝ちたければリベンジトレードはやらない

リベンジトレードは大きく資金を減らす要因になります。

リベンジトレードとは負けた分を取り返そうと、負けたときの何倍ものロット数でトレードを行うことです。

厄介なのがたまたまうまくいったときです。リベンジトレードで味をしめてしまうと、次もまた同じような状況になったときに、同じトレードをしてしまいます。

リベンジトレードと酷似しているマーチンゲール手法とは?

カジノの世界では「マーチンゲールの法則」というものがあります。負けるたびに、倍の金額を賭けていくというものです。

資金が無限になければ、どこかで破産することが分かっている手法です。リベンジトレードはこれに該当します。

「ナンピンをしてはいけない」といわれているのは、このような理由からです。しかしながらこれが当てはまるのは計画性のない「無計画ナンピン」に限ります。

ロット数を計算してあらかじめ自分で決めたリスク許容範囲内でおこなう「計画的ナンピン」であれば、とても有効なFXトレード手法になる場合もあります。

FXで勝ちたい人はオーバーロットを意識する

手持ち資金の金額に対して、大きすぎるロット数でFXトレードを行う人もいます。

あらかじめどれぐらいの損失が出るかを把握して意図的に行っている場合は別ですが、把握できていない場合は要注意です。

FXで勝つにはFX手法を生活スタイルに合わせる

自分の生活スタイルに合わせた時間足でFXトレードを行うことも非常に重要です。

FXトレードは「長く継続できるか否か」も勝つためには重要な要素となります。

例えばスキャルピングはせわしくてストレスがたまると思ったら、ゆったりとしたスイングトレードへと変更してみるのも一つの手です。

またスキャルピングトレードとスイングトレードのハイブリッドにするのもおすすめです。

メインでスイングトレードを行い、無理をしない程度にスキャルピングトレードを行うという方法もあります。

その際に重要なのが気分的に実行しないことです。しっかり時間を決めてルーティンワークとして行わないと、自分のトレードデータや勝敗の統計が取りづらくなり、FXトレード改善に活かせません。

FXで勝つためにローソク足チャートをシンプルにする

FXで勝ちやすくするには、ローソク足チャートをシンプルにするのがおすすめです。

ローソク足チャートにたくさんのテクニカル指標を表示させすぎるとローソク足のプライスアクションが把握しづらくなります。

プライスアクションとはいわゆる「値動き」のことです。市場参加者の思惑は、すべて視覚的にローソク足に反映されています。

そのプライスアクションから、今後の相場を読み解こうと考案されたのが「酒田五法」です。

移動平均線やボリンジャーバンドなどのテクニカル指標はすべてプライスアクションの後付けに過ぎず、少ないよりは多いほうがより値動きを正確に把握できるというものではありません。

多くを表示させすぎてそれぞれが違う方向を指し示すなど、むしろ逆に困惑する原因となりますので、1つか2つ程度にとどめておくことをおすすめします。

酒田五法とは?

酒田五法とは江戸時代の相場師「本間宗久」が考案したテクニカル分析の一つです。

ローソク足の並びから相場参加者の心理を読み取り、現在以降のプライスアクションを予測します。

酒田五法はFXで言うところのチャートパータン

株式トレードではおなじみの酒田五法ですが、いわゆるこれがFXで言うところのチャートパータンです。

例えば、酒田五法の「三山」は、FXでは「トリプルトップ」のことです。また「三尊」は「ヘッドアンドショルダーズトップ」を指します。

同じく「逆三山」は「トリプルボトム」、「逆三尊」は「ヘッドアンドショルダーズボトム」を指します。

つまりFXでのチャートパターンは、言わば酒田五法を横文字に変えただけのものです。

ローソク足のプライスアクションが株式もFXも関係なく、いかに同じような軌跡を辿る確率が高いかを指し示しています。

このような理由から、もっとも効果的なテクニカル分析は「ローソク足のプライスアクションを読み解くこと」なのです。

FXで勝ちたい!FXをギャンブルにしない

FXで勝つ方法、それは「破産しない程度にやり続けること」です。これは冗談ではなく、いたって真面目な話です。

破産せずにやり続けることができれば、それはギャンブルではなくなります。そしてFXで勝つには「やり続ける」必要があるのです。

本来FXは、1回、2回のトレードを行って、大きく勝つという一過性のものではありません。

継続的に勝ち続けられるようになることが、本当の意味で「FXで勝つ」ことなのです。

そして継続的に勝つためには「大数の法則」を理解する必要があります。

FXトレードと対数の法則の関係

FXトレードは、大数の法則が適用できるとされています。

対数の法則とは、とある行動の回数を重ねれば重ねるほど、真の平均値に近づくというものです。

例えばコイン投げをした場合、表の出る確率は50%、裏の出る確率は50%です。

これを、10回程度しか行わなかった場合、表が出る回数、裏の出る回数、共に皆目見当がつきません。

10回連続で表が出る可能性もありますし、10回連続で裏が出る可能性もあります。

ですが、コイン投げを何千回、何万回と繰り返すと、表と裏の出る確率は、限りなく50%に近づいていきます。これが対数の法則です。

FXは1トレードごとに関連性はない

上述事例のコイン投げが一回ごとに何の関連性もないように、FXも1トレードごと完全に独立しています。

つまりその前後に行ったFXトレードとの関連性はありません。だからこそ対数の法則が適用できるとも言えます。

前回の勝ちトレードと同じ場面や位置、タイミングでエントリーすれば次も勝てるという保証はないことを覚えておきましょう。

FXトレードをプラス方向へ転換させる方法

対数の法則が効果を発揮するようになり、勝ち負けが50:50に近づくだけですと、プラスマイナスはゼロです。スプレッドや手数料、スワップも考慮するとマイナスになります。

そこで、少しでも勝率の高いFX手法やテクニカル分析法を用いて、本来であれば50:50の勝負を、60:40、70:30と、若干プラス方向へ傾けてあげるのです。

すると、この対数の法則がプラス方向に傾き、なお実践し続けることによって、プラスに転じていくわけです。

FXトレード手法は対数の法則を若干プラスに傾けてあげる手助けでしかありません。

それでもなおFXトレードを「やり続ける」ことによって、FXで勝てるようになるのです。

移動平均線を活用した勝率の高いFX手法はこちら

ボリンジャーバンドを活用した勝率の高いFX手法はこちら

 

FXで勝ちたい!FXで勝つためには何が必要か?まとめ

FXで勝つためにはルールや規律を守り、ルーティンワークとしてFXトレードを行い続ける必要があります。

FXトレードをビジネスとして捉えるようにすると、うまくいくかも知れません。

ギャンブルと言われがちなFXも、本人のやり方次第で非常に有効な投資の手段となりうるのです。